システム建築Q&A

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コアシス建築に関する質問をQ&A形式でご紹介します

高品質・低コスト・短工期の3拍子そろったシステム建築「コアシス建築」をご提案する株式会社コアには、倉庫・工場建築をご検討する担当者の方から多くの質問をいただいています。

こちらのページでは、そのなかでも特によくある質問に関してQ&A形式でご紹介します。
倉庫・工場建築において疑問や質問をお持ちの方は、まずはQ&Aの内容をご確認ください。
こちらでもお悩みが解消されない場合は、お問い合わせフォームよりご連絡をお待ちしております。

基礎知識編

01. システム建築はどのようにして生まれたのですか?

第二次大戦中に、アメリカ軍が採用したかまぼこ型兵舎が起源です。
当時、兵舎機能として大量生産、組み立て、解体の容易さが要求され、これを満たすものとして標準化の研究が進み、システム建築へと育ちました。
このアメリカ生まれの技術を、日本国内のさまざまな規制や状況に適合できるように改良を加えて導入したものが、現在のシステム建築です。

02. システム建築はどのような点が技術的に優れていますか?
システム建築のシステムとは、コンピューター化と言い換えられます。
コンピューターが制御するロボット化された生産システムと人間が中心の生産体制とでは、どちらの技術が高いかは明らかです。
当然ながらロボットの方が人間より技術が高く、鉄を切る、穴を開ける、溶接する、これらの作業の90%をロボット化したのがシステム建築です。
03. システム建築のメリットはなんですか?
システム建築のメリットは、①高品質、②低価格、③短納期です。
建築物を構成する要素の標準化によってこれらを実現します。
具体的には設計の標準化・部材の標準化・施工の標準化が挙げられます。
04. コアシス建築とはなんですか?
コアシス建築とは、(株)横河システム建築のyess建築を、工場や倉庫などの建設を中心にすえて、建設地域の特性や法的な規制への適合性を高め、かつ経済性を追及したものです。
特に、大空間・無柱空間の非居住性の建物でその威力を発揮します。
05. コアシス建築ではどんな建物が建てられますか?
建物としては平屋または2階建の非住宅性の建築物で、用途としては工場、倉庫、店舗、スポーツ施設などです。
クレーンは10トン程度まで設置可能です。
規模としては、間口は無柱なら60mまで、中間柱を入れれば120mまでです。
桁行(奥行)方向は無制限(標準は120mまで)です。
軒高は18mまで(標準は12m)です。建設可能な地域は積雪2m(200cm)までの多雪地域に対応しています。
06. コアシス建築ではどのようにして高品質・低コスト・短工期を実現しているのですか?
コアシス建築では、
①工場・倉庫などの建築目的にフィットした迅速なお見積もり
②メーカー直結のCAD利用による正確でスピーディな設計
③ライン生産システムによる高品質な部材製作
④マニュアル化された施工方法
⑤ご提案から登記までをフルサポート
によって、高品質、低コスト、短工期を実現しています。
07. コアシス建築は、なぜそんなに安いのですか?
コンピューターによる設計、標準化された部材、自動化された製造ラインなど、徹底的な効率化を図っております。
施工についても手順をマニュアル化するなど、全体の工期を短縮して、コストの引き下げを実現しています。
08. どうして従来の建物よりも早く建てられるのですか?
従来の鉄骨造の場合、設計が完了してから材料の手配を行って、部材の製作が始まります。
さらに施工段階では、従来工法はどうしても現場での細部の調整がつきものです。
一方、コアシス建築の場合は、すべての部材が標準化されているので、材料が在庫できるため調達時間がかかりません。
それを鉄骨から屋根や外壁などの部材に、極めて効率的な生産体制で一貫生産する専用工場で製作するので、部材製作にかかる時間を短縮しています。
施工段階においても徹底したマニュアル化が進んでおり、無駄な時間がありません。
このようして全工程にわたり時間を短縮しているのです。
09. 1000m2程度の工場・倉庫はどのくらいの工期で建てられますか?

建築確認申請が下りてから建て方完了までで、3か月程度です。

工場・倉庫の工期

10. コアシス建築ではどのように施工しますか?
鉄骨は建築エリア内で地組し、クレーンと高所作業車により建てあげ、屋根を専用ファスナーで施工していきます。
外壁材は、決められた納めマニュアルに従って胴縁材に固定していきます。そして、外壁材の種類ごとに設計された建具を取り付けていきます。
在来鉄骨建築では現場での調整や加工がありますが、システム建築では鉄骨・屋根・外壁・建具などの部材はすべて標準化され、施工はシステム化されているので、安定した精度と短工期で施工できるのです。
11. 施工途中の仕様変更は可能ですか?
できません。システム建築では、最初にインプットした指示に従って、現場は自律的に動き出します。
いったん動き出した現場は、容易に変更を受け入れられません。たとえば、窓の大きさ一つの変更も難しいのです。
ですから設計段階では、確認申請前とか、図面承認時など、お施主様と何度も何度も確認を行います。
この点は、システム建築をご採用いただくうえで、最もお気を付けいただきたい点なのです。
12. 増改築に対応できますか?
コアシス建築への増築であれば、問題ありません。
また、既設建物がコアシス建築でない場合でも、既設建物と増築部分(コアシス建築)を完全に分離した構造とし、外壁や屋根で接続させる形で対応可能です。
13. コアシス建築の保証内容はどうなっていますか?
①鉄骨の構造耐力保証、②屋根の構造・雨漏り・穴明保証、③外壁の構造・雨漏り・穴明保証がありますが、それぞれ10年間の保証期間を設けています。
万一、雨漏りおよび破損が発生して補修が必要な状況となり、その原因が製造者の設計や施工に起因する場合には、10年間の保証期間中は無償で補修を行います。
天災や故意・過失などによる場合は、保証対象外となりますのでご注意ください。
14. コアシス建築による実際の建物を見られますか?
コアシス建築は、お施主様のご要望に合わせ設計した本格的建築物です。
お施主様の目的や用途はそれぞれ異なっています。当社としては、ご要望に近い実際の建物をぜひとも一度ご覧いただきたいと考えています。
よろんでご案内いたしますので、お気軽にご一報ください。
15. 地域密着が常識の建築業界にあって、株式会社コアは北海道から九州まで実績がありますが、なぜ遠隔地での施工管理が可能なのですか?
システム建築では、当社のようなビルダーが地域に密着している必要性はありません。
なぜなら、在来工法のように現場での所長やビルダーの臨機応変な対応などを、システム建築では全く必要としないからです。
全国各地に、株式会社横河システム建築でしっかり教育された施工会社(エレクター)がおり、システム建築の施工段階においては、このエレクターと当社が連携することで、決められた工程とマニュアル化された手法にもとづいて、工事は自らの意思があるように動き出すのです。
この現場の自律的な動きを阻害しないように環境を整えるのがビルダーとしての株式会社コアの役目です。
つまり、この現場の自律性が、遠く離れた現場の管理を可能にしているのです。
むしろ、当社は首都圏(幕張メッセ近郊)にあって、施主様のご要望を早く正確に工場に伝え、生産に活かすことができることの方が大切と考えています。
16. コアシス建築の建物が年々拡大している理由は何ですか?
コアシス建築の目指す高品質・低価格・短工期を達成することで、変化の激しい厳しい世の中でお客様に徐々に認められてきている証拠であると考えています。
これからも、株式会社コアはコアシス建築を普及させていきます。

計画立案編

17. コアシス建築を検討したいのですが?
建物の用途、建物の大きさや形状、建設する場所・地域、敷地の形状と建物との位置関係などを、当社にお知らせください。
お客様のご要望に合わせた最適な建物をご提案・お見積りいたします。まずはお気軽にお問合せください。
18. 設計事務所に相談しなくても建てられますか?
株式会社コアには、工場や倉庫の建設の十分なノウハウが培われておりますので、問題ありません。
計画段階では、お施主様のご要望をしっかりお聞きします。
しかも、システム建築メーカーのホストコンピュターと直結したシステムを使って、設計や見積計算を行っています。
当社にお任せいただければ、設計費用の大幅な節約が期待できます。
確認申請の段階では、設計事務所を当社がご紹介することも可能です。
19. 地震の可能性のある静岡県でコアシス建築は認められていますか?
コアシス建築は、静岡県でも認められています。
注意点としては、東海沖地震があったため、県内の場所によって地震係数が異なるので、構造設計時に地震係数を調べる必要があります。
なお、基礎には必ず地中梁をしなければなりません。
20. コアシス建築に寸法制限はありますか?
コアシス建築は、技術的には間口(横幅)は60mまで中柱なしが可能ですが、中柱を入れれば120mまで可能です(積雪30cm地域の場合)。
桁行(奥行寸法)に上限はありません。
軒高(高さ)は、18m程度までです。
積雪の上限は2m程度までです。
この他には法律的な制限(建築基準法および消防法)の検討が必要です。
21. 雪国で柱のスパンはどのくらい取れますか?
柱スパンは桁行間隔と密接に関係していますので、一概には述べられません。
詳細は、当社へお問い合わせください。
22. 2階建は建てられますか?
2階建も可能です。ご提供できる建物は、部分2階と総2階の2種類となります。部分2階の場合は、平屋のコアシス建築を建てその中に架台を設け2階にする方式です。総2階の場合も、コアシス建築の高品質・低価格・短工期の特性を活かす構造となっています。
23. 店舗や事務所、スポーツ施設などの建物は建てられますか?
建てられます。
但し、工場や倉庫の建設を中心としているコアシス建築は、より単純化・標準化の方向を目指していますので、複雑な形や特殊な意匠や異種外壁を使用する建物には、対応できないとお考えください。
24. クレーン付きの建物は建てられますか?
もちろんコアシス建築は、クレーン付き建物にも対応できます。
クレーン付は吊り荷重10t程度までなら問題はありません。
これを超える場合でも対応可能なので、当社までご一報ください。
なお、クレーンの規格が 1.0t、2.0t、2.8t、4.8t のコアシス建築標準タイプクレーンであれば建物とセットで低価格でご提供できます。
25. ホコリを極力排除したいのですが?
その場合は天井・壁とも構造材および断熱材を内装工事で覆う必要があります。
水濡れの恐れがある場合は、ステンレス内装壁材の採用をおすすめしています。
当社の場合、天井内装のケースでは、膜天井工法(天井に軽量で丈夫な膜を使用した工法)をご提案しています。
26. 食品工場の建設を計画していますが、コアシス建築でのポイントを教えてください。
食品工場に最も求められるのは断熱性です。
コアシス建築には高い断熱性能を選択できるという特徴があります。
屋根については当社規格品「Pリブルーフ」+「Yマット100」の組み合せで、ALC(発砲軽量コンクリート板)の2倍相当の断熱性能が得られます。
外壁の場合は美観上から「フラットバンド(断熱パネル)」をお勧めしており、これも上記同程度の断熱性能が得られます。
また、塗る断熱材「コアシスコート」もご検討ください。
内壁の断熱材には通常、軟質材(ガラス繊維織布)を使用しますが、この露出を嫌う場合は内装工事を行うことになります。
内装工事を行いたくない場合には、断熱材を内蔵した外壁材「フラットバンド(断熱パネル)」の採用をおすすめします。
27. 冷蔵倉庫や冷凍倉庫は建てられますか?
冷蔵庫・冷凍庫を、建物の中に別に設置 (内蔵)することで、可能です。
28. 爆発危険物を収容する建物は建てられますか?
外壁を「耐火バンド50」にし、柱を耐火被覆とすれば可能です。
詳細はお問合せください。
29. 建築物の美観についてはどのようにお考えですか?
コアシス建築の形状は、“シンプル イズ ベスト”が基本です。
構造・性能を追求しており、芸術的な美しさは排除しています。
三角形(テーパーフレーム設計)を基本形とする柱や梁も、機能美としてご評価をいただいております。
できるだけ長方形(正方形)にまとめて凹凸がない設計にこそ、建築性能と経済性があると考えています。
30. まだ計画段階で、敷地形状と建物の大きさぐらいしか分かりませんが、見積りは可能ですか?
建設地の住所と建物形状をご説明いただけるだけで、充分見積もり可能です。
システム建築では、”最初にシステムありき”です。
つまり、システム建築のルールに従って、生産に直結したコンピューターで設計・図面化します。
ですから、システム建築のルールに関係なく描かれた設計事務所の図面で見積依頼されると、むしろ困るのです。
ぜひとも見積依頼は早い段階でお願いします。
それがシステム建築のメリットを引き出すポイントなのです。
31. 建物の見積依頼の手順はどうすればいいですか?
まず、計画する建物の妻側間口(柱スパン)を決めてください。
次に桁行(奥行)を決めてください。
その際、柱スパンと桁行は90cmで割り切れる寸法だと、壁材などの歩留まりの関係で安くなります。
次に軒高(軒樋の上の部分)の高さを決めましょう。
さらに屋根の形状を切妻型か片流れ型かを決めてください。
最後に出入り口の大きさと位置を決めます。(できれば窓の形、位置も決めてください)。
ここまでをイメージ図にしてメールやFAXで送信いただくか、電話でご連絡いただければ、システム建築の図面にしてお返しします。
この図面をたたき台にして協議をしたうえで、お見積もりに入ります。
32. 見積依頼して最初に提示される建物の見積書は、どのようなものですか?
当社では、最初から最も経済的な見積書を作成いたします。
その後、建物の用途などを詳しくお伺いして、ご希望・ご予算に沿った設計・見積もりにしていきます。
経済性の追求を旗印にしている当社の提案姿勢は、概算から入って予算に合わせて金額を下ろしてゆくという手法は採りません。
つまり、最初の見積もりから仕様の変更がなかった場合には、最後まで、見積もり金額に変更はありません。
繰り返しになりますが、当社に概算金額という考えはありません。
世の人は、この当社の姿勢を建築物の自動販売機?
などと揶揄しますが、当社はわが道を行きます。
33. 基礎の見積もりについて教えてください。
当社では、計画段階では建物形状から算出した概算基礎見積をご提示しています。
これは周辺の地盤情報に基づいたものです。
施主様の地盤調査資料があれば、更に精度が上がります。(但し、この段階ではあくまで参考としての基礎見積書です。)
この後、本契約を前提に、構造設計をお申込み頂いた上で、正確な基礎見積と基礎図面をご提示いたします。

法律編

34. コアシス建築の税法上の耐用年数を教えてください。

耐用年数は建物の柱の鋼材の厚みで決められています。
下の耐用年数表を参照してください。

コアシス建築の税法上の耐用年数を教えてください。

35. コアシス建築の耐火グレードを教えてください。
コアシス建築は、基本的に準耐火建築物としての性能を持っています。
ですから、防火無指定地域では、面積制限はありません。
準防火地域でも建具の防火仕様UPでほぼ対応可能です。
防火地域にあっても、外壁材のグレードアップと鉄骨被覆が必要となりますが、建設可能です。
(個々の場合における詳細は、当社へお問い合わせください。)
36. 防火区画はどのような規模で必要になりますか?
コアシス建築では1000m2ごとに防火区画が必要となります。
ただし、法規制に拠らないで、自主的に準耐火仕様にした場合(例:防火無指定地域の1500m2未満の倉庫で準耐火仕様にした場合)は、1500m2以内までなら防火区画は不要になります。
37. 敷地内での建てる位置によって法的な制限がありますか?

防火無指定地域にある工場や倉庫には、延焼線の制限があります。
敷地境界線からの距離および既存建物の外壁の中心線から1階で3m、2階以上で5m以下の距離にある建築物の部分を、“延焼のおそれのある部分”として、建築基準法第2条に規定があります。(倉庫・工場で、防火無指定地域のとき)
コアシス建築では建築面積が700m2未満なら、標準仕様のままで制限はありません。
700m2以上で消火栓がないときは、これに該当する部分を防火建築仕様にすれば、制限はありません。

38. 消防設備はどのようなものが必要ですか?
まず、消火器を歩行距離20m以内に1本設置します。
500m2を超える建物には自動火災報知器が必要です。
さらに1400m2を超えたら屋内消火栓が必要になります。(コアシス建築では、内装制限クリアを前提としています。)
39. 内装制限とは何ですか?
1Fで3000m2、2Fで1000m2を超える建築物は、居室部分の内装に制限を受けますが、コアシス建築の断熱材は全て内装制限に適合しています(令128の4-3・法35の2)。
40. 窓の数を決めるにあたり、法律の制限はありますか?
窓およびシャッター部分を“消防法上の有効開口”といいます。
この有効開口の合計面積が建物床面積の1/30以上あることが必要です。
この規定を意識する場合は、H = 1.2m以上の窓を選びましょう。
またシャッターを加算する場合は、水圧開錠を付け加えてください。(水圧開錠の費用は、オーバースライダーか手動式にした方が費用的にはお安くなります。)
41. 排煙窓が必要な建物とは、どのような建物ですか?
建物用途が倉庫以外のとき、つまり工場等では排煙窓が必要となります。
その場合、開閉用オペレーター付属が必須となります。
42. アルミサッシ窓が排煙窓と兼用できる条件を教えてください。
排煙窓は高さが床から2.1m以上で、かつ天井または屋根の高さの1/2以上の壁の部分に設けられている部分を算入できます。
この条件から外れて消防法上の有効開口と兼用とさせるとき、つまりアルミサッシ窓を排煙開口と兼用させるときは、アルミサッシの窓のクレセントの位置が床から1.5m以内とすることになります。
43. 換気扇の種類と台数の決め方について教えてください。

通常の工場・倉庫の場合、1時間当たりの換気回数は、3~5回が一般的です。
これを下の計算式にあてはめて換気量を求め、表から必要な換気扇と台数をご検討ください。
1時間当たりの総換気体積(m³)=建て屋体積(m³)×1時間当たりの換気回数

1時間当たりの換気量

参考資料(カマクラ)

技術・構造編

44. コアシス建築の耐久性について具体的に説明してください。
建物の耐久性向上のためには、錆への対策が重要です。
コアシス建築では鉄の厚みの薄いパーツや部位に対して手厚い対策を施しています。
特に母屋、胴縁に亜鉛メッキ処理した鋼材を標準仕様としている建築物は他にはありません。
具体的には、下記のとおりです。
屋根材:亜鉛メッキを超える耐久性を誇るガルバリューム鋼板を採用しています。
壁材:ガルバリューム鋼板または亜鉛メッキ鋼板に対して、スーパーポリエステル樹脂の焼付け塗装を行った鋼材を採用しています。
母屋・胴縁材:亜鉛メッキ処理の鋼材を使用しています。一般にはディップ錆止め塗装を行います。
柱・間柱:25ミクロン程度の塗装プール漬け込み塗装(ディップ塗装)を行います。
さらに、工場カラー仕上げ塗装を用意しています。
45. 地震・台風・雪などの自然災害に強いのは本当ですか?
コアシス建築では、建設地のさまざまな条件(積雪量、風の強さ、地震発生の可能性など)に耐えられるよう物件ごとに構造設計を行っており、全く心配はありません。
特に地震に対しては、コアシス建築は建物重量が軽いため、揺れに強い構造となっています。
実際、阪神大震災でも地震で壊れたものはありませんでした。
46. コアシス建築の建物は軽いというのは本当ですか?
本当です。
一般の鉄骨建築と比べますと、コアシス建築は鉄骨の重さが55~60%と大変軽くなっています。
もちろん高張力を多く使用していることもその理由の一つですが、その他にもさまざまな軽量化の工夫をしています。
第1の工夫は、コアシス建築では建物ごとに設計・製作した変断面の部材を、柱や梁に使用しています。
在来の鉄骨建築では、柱や梁に一般的に流通している汎用的なI型断面の部材を切断して用います。
これではあまり力のかからない部分にも同じ断面が使われることになり、重たくなってしまいます。
人間で言えば無駄な贅肉がついていることになります。
第2の工夫は、母屋(屋根を支える部材)・銅縁(外壁を支える部材)に、1.6mm~3.2mmの薄くて216mmと背の高い板を使用していることです。
これにより母屋などを、構造上の連続の梁として使用できるのです。
なお、これはシステム建築専用に開発したもので市販されていません。
第3の工夫は、桁行(建物の長て方向)方向に働く地震や風の力をブレース(筋かい)で処理していることです。
第4の工夫は、鉄骨の継ぎ手にエンドプレートを採用し、部材の数を減らしていることです。
第5の工夫は、外装材でも鉄骨の変形をおさえるなど構造計算上の工夫です。
47. スレートの屋根や外壁に対応できますか?
残念ながら屋根・外壁材にスレートを使用することはできません。
コアシス建築は、柱と梁、母屋(屋根を支える部材)、胴縁(外壁を支える部材)、屋根、外壁、そしてドアや窓といった建具類までがすべて標準化されており、設計されています。
そのため、スレートのような特殊な外装材を屋根や外壁に使用できないのです。
48. 雨漏りすることはありますか?
コアシス建築では、屋根や外壁を取り付けるのに防水性能の高い専用ファスナーで施工しますので、雨漏りに非常に強いつくりになっています。
また、当社では屋根・外壁からの雨漏りについて10年間の製品保証を行っております。
49. 鉄板の屋根なのに温度で伸びたり縮んだりするのは大丈夫ですか?
一般的に屋根材が鋼板であれば温度の変化で伸びたり縮んだりします。
そしてその力が鋼板とそれを母屋(屋根を支える部材)に留めているビスとの間に働き、雨もりの原因になることはあり得ます。
そのためコアシス建築では、以下の配慮をしています。
①屋根鋼板と母屋の間につり子があり温度で屋根鋼板が伸び縮みするとスライドできる方式のPリブスライドルーフあるいはSSルーフを使用する。
②切妻の建物でスパン32m、片流れの建物でスパン24mまでは温度伸縮が少ないので屋根鋼板を直接、母屋(屋根を支える部材)にビスで止める方式のPリブルーフを雪の少ない地域(短期積雪地域)で使います。
50. 鉄を主体に作られているようですが暑くはありませんか?
木やコンクリートと比べると鉄はよく熱を伝えますから、そのままでは建物内部は他の材料でつくった建物より暑くなるのは当然です。
しかし、建物に侵入してくる熱の70%は屋根から入りますので、この部分に対策することで断熱性能を飛躍的に向上させることができます。
コアシス建築では、まず降り注いできた熱を銀色のガルバリウム鋼板(亜鉛とアルミニュウムの合金メッキ鋼板)で反射します。
次に屋根鋼板を通過した熱はその下に敷きこんだYマット(ガラス繊維の厚み50mmあるいは100mmのマット)で防ぎます。
Yマットの敷きこんでいない鋼板だけの屋根と比べるとその断熱性能は10.6倍に上がります。
さらに断熱性能を上げるなら、外壁の裏にもこのYマットを敷きこむか、外壁にYヴァンド35というサンドイッチパネルを使用します。
51. コアシス建築で計画する場合に、平面図として基本的な規則を教えてください。

建物の巾(柱スパン)と建物の長さ(桁行)は、胴縁の芯~芯の距離でいいます。
胴縁の外~外=壁材の内側間の距離は、両端で108mmずつ加算します。
柱芯で長さを言う場合は、両端で273mmずつ減算します。

平面図

52. 母屋・胴縁のサイズが216mmと半端な数値なのはなぜですか?
システム建築の技術提携先であった米国の VP Buildings 社から提供された基本的技術のひとつが母屋の高さが81/2インチというものでした。
これをmmになおすと216mmとなりました。
ですからこの寸法の構造材は日本中どこを探しても売っていないのです。
コアシス建築は一般の鉄骨建築と比べますと、鉄骨の重さが55~60%と軽くなっています。
その理由の一つが、この216mmの背の高い部材を、母屋(屋根を支える部材)や胴縁(外壁を支える部材)に使用していることです。
つまり、板厚が1.6mm~3.2mmと薄くて軽量であっても大きな荷重に耐えることができ、これが建物を軽くしているのです。
53.ブレース(筋交い)位置の原則を教えてください。
鉛直ブレース(壁ブレース)入れることによって鋼重低減を計っています。 端部桁行から3番目の桁行間のうち1箇所に鉛直ブレースを配置することが原則ですが、さらに望ましいのは構造上2番目までに1箇所の配置です。中間桁行は3から5桁行間ごとに鉛直ブレースを配置します。
54. コアシス建築の鉄骨の塗装はどのような仕様になっていますか?
下塗り工場塗装と仕上げ塗装に分けて下記の通りご説明いたします。
[下塗り工場塗装]
フレームはエポキシ変性アルキド樹脂ペイントのディップ塗装、母屋胴縁はYBアロイ400(合金溶融亜鉛メッキ鋼板)を使用しています。
大型母屋Z280mmには溶融亜鉛メッキZ12のつや消しタイプ(SGH490)を使用し、メッキのまま施工引き渡しとします。
[仕上げ塗装]
柱、梁、間柱に、JIS-K-5516 1種 合成樹脂調合ペイント(SOP)を塗装します。
亜鉛メッキ仕様もあります。
また、柱・梁・間柱に関してはカラー錆止塗装や工場カラー仕上げ塗装もご用意しています。
55. コアシス建築はどのような材料が使われていますか?
主フレームは、板厚4.5mm~19mmを主体とした高張力鋼板を使用し、片側すみ肉溶接されたテーパーH型断面を基本としています。
母屋は 216×64mm、280×80mm の軽量Z型鋼を使用し、母屋を重ねて続母屋としています。
胴縁は 216×64mm の軽量Z・C型鋼を使用しています。
母屋・胴縁とも、板厚 1.6mm~3.2mm の鋼板をロール成形を基本としています。
屋根材は、SSルーフ、Pリブルーフ、ハイサンドルーフがあります。
外壁材は、Vリブウォ-ル、Yヴァンド35V(タテ貼り)、35H(横貼り)、フラットヴァンド35(横貼り)、耐火ヴァンド50H(横貼り)、耐火ヴァンドライト50H(横貼り)があります。
56. ガルバリウム鋼板とはどのような材料ですか?
ガルバリウム鋼板は、55%のアルミと43.4%の亜鉛が一体となった合金メッキ鋼板です。
この合金メッキは犠牲防食を果たしますが、その時の酸化生成物は大変細かいうえ、凝集性に優れ、鋼板の切断面の錆を防ぎます。
亜鉛メッキのように急速にメッキ層が失われることがないため、亜鉛メッキZ27の3~6倍の耐久性を有します。
但し、ガルバリウム鋼板は、鉛および銅と接触しますと電食作用が生じてサビが発生しますので、ご注意ください。
一般には屋根に使用され、最近では外壁に使用されるケースもあります。
コアシス建築では、このガルバリウム鋼板を屋根材と外壁材の多くに使用しております。
57. 屋根材の種類を決めるにあたり原則を教えてください。
Pリブルーフは、短期積雪地域で切妻建物の場合は建物幅48m以下、片流建物の場合は建物幅24m以下、屋根勾配は15/100~6/100(標準は8/100)です。
SSルーフは、 短期積雪地域で切妻建物の場合は建物幅48m超、片流建物の場合は建物幅24m超、すべての長期積雪地域で屋根勾配は15/100~3/100(標準は8/100)です。
58. PリブルーフとSSルーフの底打ちビスと重ねコーキングで雨漏りは大丈夫ですか?
Pリブルーフは、建物幅48mm以下と屋根勾配 15/100~6/100 という制限を設け、重ね代を200mm、コーキングとシールの2重防水を施しているため安全です。
また、コーキングとシールは空気に晒されていないため、劣化の心配はありません。
さらに、Z形母屋がパネルの伸縮に追随するため安全です。
SSリーフは、重ね部に補強金物を用いて重ねを丈夫にし、コーキングとシールの2重防水を施しています。
さらにSSクリップ(吊子)付きの構造になっている安全設計です。
59. PリブルーフとSSルーフは、屋根30分耐火を取得しているのですか?
両方ともに屋根30分耐火を取得しています。
Pリブルーフ + ガラス繊維マット5mm(PリブルーフG)は、認定番号R0257です。
SSノレーフ + Yマツト(SSノレーフY)は認定番号R0258です。いずれも建築基準法22条適合です。
60. 壁材の種類を決めるにあたり原則を教えてください。
壁材は、工場や倉庫には経済性・堅牢性から考えて、Vリブウォールが最適です。
事務所や店舗にはフラットヴァンド35Vをおすすめします。くわしくはお問い合わせください。
61. アルミサッシの取り付けを考えるにあたって位置と大きさの原則を教えてください。

コアシス建築のアルミサッシの大きさとクレセントの高さは下記の表のとおりです。

アルミサッシの大きさとクレセントの高さ

他工法との比較編

62. テント倉庫技術基準で、境界線から3m・道路の中心線から6m離すとの規定(延焼の恐れのある部分<建築基準法 第2条>)がありますが、システム建築ではどのようになりますか?
システム建築では防火無指定地域の場合、700m2未満の建築規模であれば、標準仕様で対応しています。
700m2以上では、延焼の恐れのある部分に対して、内壁材としてプラスターボード厚さ12.5mm×2枚を入れることで防火壁(30分耐火性能)としてクリアします。
63. テント倉庫技術基準で、テント倉庫間の距離(隣棟間隔)を6m以上とするとの規定がありますが、テント倉庫の隣にシステム建築を建てる場合はどのように考えますか?
テント倉庫技術基準ではテント倉庫の周囲6m以内には、耐火構造の壁以外の建物は建てられません。
システム建築では、上述の境界線規定(延焼の恐れのある部分)と同じ考え方で防火構造にしてクリアします。(但し、既存建物にも同じ性能が要求されますのでご注意ください。)
64. システム建築の場合の隣棟間隔について教えてください。
システム建築を同時に2棟建設する場合は、お互いに防火構造の壁とすることで隣棟間隔は問題になりません。
2棟目をあとで建設する場合で延焼ラインが発生する時は、既存棟の外壁に30分耐火性能を要求される場合がありますので、ご注意ください。
65. テント倉庫は断熱性能が期待できないのですが、システム建築ではどうですか?
システム建築では屋根断熱仕様「Yマット100F」を採用できますので、テント倉庫より断熱性能は上です。
Yマット100Fは、発泡軽量コンクリート板(ALC)の2倍の性能があります。
これは在来の鉄骨建築物と比べても、冷暖房換算で50~60%の低減効果があります。
また、結露防止においても、不燃エースまたはガラス繊維マットの採用により格段に性能が向上しています。
66. 鉄骨塗装は、テント倉庫とシステム建築でどのような違いがありますか?
テント倉庫の鉄骨塗装は一般的に、錆止め1回、仕上げ塗装1回した状態で現場搬入となります。
システム建築の鉄骨塗装は、柱・梁についてはグレー錆止め
または仕上げ工場塗装(SOP)した状態で、母屋・胴縁については合金亜鉛メッキ材の上に工場塗装(グレー)した状態で、現場搬入します。
つまり、システム建築の方が品質のよい塗装と言えます。
67. 建具は、テント倉庫とシステム建築でどのような違いがありますか?
テント倉庫の場合は窓無しが一般的ですが、システム建築の場合は適当な間隔でサッシ窓を配置しています。
出入口は、電動シャッター、手動シャッター、マンドアを選択できます。
68. システム建築は、テント倉庫より安いのですか?
テント倉庫は、テント倉庫規準により建てられています。
この規準は、“倉庫”として使用する場合のみ適用されます。
テント倉庫規準によるテントには価格で負けますが、建築基準法を適用されるテント、つまり大型の荷捌き施設、スポーツ施設、工場などの場合、システム建築の方が安価となります。
しかも、その耐用年数は、テント倉庫はどんなに頑張っても10年以下ですが、システム建築は35年と長寿命です。
これを考えたらシステム建築の方が安い!と言えます。
69. システム建築とプレハブ建築や在来鉄骨建築との違いは?
システム建築は、一定のルールのもとで設計・製造する本格的な建築物です。
プレハブ建築はあらかじめ設計が完了している部材を組み合わせた建築物です。
つまり、システム建築には、プレハブ建築にはできない設計の自由度があります。
一方、在来鉄骨建築には設計の自由さはありますが、設計に時間がかかりるうえ、部材の製作や施工にも手間がかかり、全体としてコストも工期もかかります。
システム建築では、コンピューターによる構造設計とライン生産システムによって、極めて精密な建築物が安価に短工期で建設できます。
システム建築は低価格と高品質を両立させたことで、プレハブ建築どころか、在来鉄骨建築をも越えたのです。
70. 現在、システム建築が注目を集めているのはなぜですか?
従来はテント倉庫と在来鉄骨建築では性能面と価格面で大きな差があったために住み分けされてきました。
性能か価格かの二者択一だったのですが、この間を埋めるものとしてシステム建築が登場したからです。
つまり、在来鉄骨建築の持つ自由度・堅牢性・耐久性を、テント倉庫並み(あるいは+アルファ程度)の費用で … それがシステム建築なのです。

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